
登場人物
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みお FIELD MANAGEMENT EXPAND(FMX)の新入社員。イベントやカンファレンスについて勉強中。 |
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わたるさん みおの上司。イベントに関する知識が豊富。 |
- イベント運営をスムーズに進めるための流れ -
![]() みお |
イベント運営はやることが多そうで、スムーズに進める自信がありません。 |
![]() わたる さん |
イベント運営を行うには、状況整理やマニュアル作成など事前準備が欠かせません。この記事では、大規模イベントの運営実績を持つFMXが、その経験をもとにイベントの運営の流れやマニュアル作成のコツ、成功のポイントなどを解説します。初めにイベント運営をスムーズに進めるための流れを見ていきましょう。 |
企画:6W2Hで全体を俯瞰しながらプランニング
イベント運営の初心者がプランニングを進める場合、タスクに漏れが生じやすいです。これを防ぐために、以下の「6W2H」で状況を整理しながら進めるとタスクの漏れが発生しにくくなります。
6W2H | 内容/チェックポイント |
When いつ |
イベントの日程や時間を決定します。準備期間や締め切りも含めてスケジュールを作成します。 |
Where どこで |
イベントの開催場所を選定します。会場の予約方法やアクセス方法を確認します。 |
Who 誰が |
イベントに関わる人々や役割を明確にします。スタッフ、参加者、講演者など、関係者をリストアップしましょう。 |
Whom 誰に |
ターゲットとなる参加者を特定します。どのような人々に参加してもらいたいのかを明確にします。 |
What 何を |
イベントの目的や内容を具体的に定義します。どのような活動やプログラムが含まれるのかを明確にします。 |
Why なぜ |
イベントの意義を明確にします。なぜこのイベントを開催するのか、参加者にどのような価値を提供するのかを考えます。 |
How どのように |
イベントの進行方法や運営計画を立てます。どのようにしてイベントを成功させるのか、具体的な手順を考えます。 |
How much いくらで |
予算を設定し、費用を管理します。必要な資金やコストを見積もり、収支計画を立てます。 |
費用:当初の予算と合っているかを確認する
イベント運営においては、6W2Hの「How much(いくらで)」の部分が特に重要です。イベントに必要な項目を丁寧に洗い出し、それぞれの費用を計算しましょう。そして、その総額が当初の予算と合っているかを早めに確認することが大切です。
イベント費用が当初の予算を超えそうな場合は、上長や担当部署と追加の費用について交渉したり、全体の予算を抑えるための調整を行ったりする必要があります。
費用は追加や変更があることも多いため、現実に合わせて常にブラッシュアップすることが欠かせません。
会場選び:現地調査をするのが理想
会場は参加者の満足度を左右する重要な要素です。以下の項目を確認しながら、イベントの目的や企画にあった会場を選びましょう。
立地 | : | 最寄り駅から近いか、アクセスが分かりやすいか |
規模 | : | 想定している参加人数に適した規模か |
機材・設備 | : | イベントで使いたい機材や設備が揃っているか |
料金 | : | イベントの予算に見合った料金設定か |
費用対効果 | : | 収入がある場合、損益分岐点やROI(投資収益率)はどれくらいか |
など |
最近では、インターネットで会場探しをすることも多いでしょう。しかし、初めて利用する会場の場合は、現地調査をした上で申し込むのが無難です。実際に行ってみると、サイト上の画像と印象が違ったり、思っていたよりもアクセスが悪かったりします。
集客方法:オンラインとオフラインの組み合わせ
イベント運営をスムーズに進めるためには、適切なタイミングで集客方法を決定し、実行することが重要です。イベントの目的、顧客の属性やペルソナ、予算などを考慮して、効果的な集客方法をプランニングしましょう。
最近のイベント運営における集客方法は、オンラインが中心となっています。具体的な選択肢としては、SNS、リスティング広告、プレスリリース、ウェブサイトなどがあります。また、イベントの企画内容によっては、これらに加えて、DMやチラシなどのオフライン集客を組み合わせるのも効果的です。
どの選択肢を選ぶにしても、イベントのコンセプトに沿って、クリエイティブに全体を統括することが重要です。
準備:信頼できる外部パートナーを選ぶ
イベントの企画や規模によっては、実際の運営業務を外部パートナーに委託することもあります。ただし、イベント会社といっても、得意分野や実績はさまざまです。そのため、外部パートナーを選ぶ際には、運営しようとしているイベントと類似の実績をその会社が持っているかどうかに着目する必要があります。
![]() みお |
イベント運営をスムーズに進めるためには、6W2Hを考えながら事前準備を行うことが重要なのですね。 |
- イベント運営のマニュアル作成のコツ -
![]() わたる さん |
イベント運営のマニュアルは、管理者や企画者だけでなく、現場のスタッフも内容をスムーズに把握できることが重要です。これを実現するために、以下の3つのコツを意識しましょう。 |
・記載すべき基本事項を網羅する
イベント運営のマニュアルに記載する項目に決まりはありませんが、最低限、網羅しておきたいのは以下の情報です。
- イベントの概要(例:開催日時や会場、主催者など)
- 会場に関する情報
- タイムテーブル(進行表)
- スタッフの配置図や備品
- トラブル対応や注意事項
- 緊急連絡先 など
・緻密なタイムテーブルを作成する
タイムテーブル(進行表)とは経過時間を区切り、それぞれの時間帯に何を行うかを示す表のことです。これは、イベント関係者全員が正確なスケジュールを共有し、スムーズに進行するために重要な役割を果たします。一般的なイベント運営用のタイムテーブルは、以下の要素から構成されます。
要素 | 記載例 | |
経過時間 | : | 10:00 |
所要時間 | : | 10:00 - 14:00 |
内容 | : | セッション |
会場 | : | 東8ホール ※会場が複数ある場合 |
備考 | : | スタッフAが登壇者を誘導 |
来場者用のタイムテーブルとは異なり、イベント運営用のタイムテーブルには、搬入、リハーサル、撤収などの内容を組み込む必要があります。また、タイムテーブルをもとに多くのスタッフが動くため、実際の所要時間を測った上で、分単位の緻密なタイムテーブルを作成することが重要です。
大規模イベントで会場が複数ある場合、会場ごとに区分けされたタイムテーブルが必要です。これにより、現場スタッフがどの会場でどのイベントが行われるかを簡単に把握でき、スムーズに作業を進めることができます。
・図表や画像を活用して視認性を高める
機能するイベント運営のマニュアルは、図表や画像を効果的に活用して、視覚的に情報を伝えています。例えば、視認性の良い会場見取り図があれば、現場スタッフが配置場所や動線で迷うことが少なくなります。
また、初心者の現場スタッフに備品の使い方を説明する際、テキストだけでは理解しにくいことがあります。しかし、「正しい使い方・誤った使い方」の画像を掲載すると、一目で理解しやすくなります。視覚的な情報は、特に初めての人にとって効果的です。
- イベント運営を成功させるためのポイント -
![]() わたる さん |
FMXは、大規模イベント運営の豊富な実績を持っています。その経験を活かし、イベント運営を成功させるための3つのポイントをご紹介します。 |
・講演者や出展者の情報を効率的に管理する
大規模イベントでは、多くの講演者や出展者が関わるため、これらの情報を効率的に管理する仕組みを事前に構築しておかないと現場で混乱が生じやすくなります。
FMXは、イベント事務局の役割を担うオンラインソリューションチームが社内にあり、登録システムを運用しているため、講演者や出展者の情報を一元管理することが可能です。
・円滑なコミュニケーションがとれる仕組みをつくる
主催者がイベント会社に企画・運営を全面的に任せた場合、スムーズに意思疎通ができず、問題が生じることがあります。これを防ぐために、円滑なコミュニケーションがとれる仕組みを構築しておくことが重要です。
FMXでは、イベント運営の知識と経験を備えた社員が主要な運営ポジションに配置されるため、情報の連携が事前から開催当日までスムーズです。
・トラブル対応の現場責任者を明確にする
イベント運営では、どれだけ綿密にシミュレーションを行っても、トラブル対応が必要になることがあります。そのため、現場責任者を明確にし、常に迅速に対応できる体制を整えておくことが重要です。
FMXでは、主要な運営ポジションに配置された社員が責任を持ってトラブル対応にあたります。
![]() みお |
円滑にコミュニケーションがとれる仕組みと明確な役割の分担により、連携や問題解決がスムーズになるのですね。 |
- まとめ -
![]() わたる さん |
ここでお話ししたように、イベント運営を成功させるためには、必要な手順を踏み、重要なポイントを意識することが大切です。また、外部パートナーに現場を委託する場合、その会社の経験値やノウハウによって、イベントの満足度や集客が大きく変わることがあります。 |
![]() みお |
教えていただいた内容をもとにマニュアルを作成し、イベントを成功させたいと思います! |
FIELD MANAGEMENT EXPANDでは、カンファレンスや展示会などの企画、デザイン、施工、運営、映像制作、集客広告運用などをワンストップ体制でサポートさせていただいております。
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